どうも、いちです。
前の記事で米国株の買い方について説明しましたが、今回は戦略についてお話ししたいと思います。
3つの投資戦略
投資にはいくつかの戦略とスタイルがあって、「銘柄選定」と同じくらいよく考えなければいけません。よく聞く戦略としては次のようなものがあります。
- バリュー株投資
- グロース株投資
- 高配当株投資
知っているかもしれませんが、簡単に説明していきますね
バリュー株投資
一言で言うと
「割安になっている株を買って、高くなったら売る」
割安ってところがポイントです。
何かしらの要因で、本来の価値よりも何故か株価が安くなっている株を見つけて投資する戦略です。いつか本来の(もしくはそれ以上の)価値になった際に売却する事で利益を得ることになります。
割安ってなに?
明らかな原因(今回のコロナショックみたいにマージンコールのための売却など)で価値が落ちている場合を除けば、主に各種指標(PER、PBRとか)を見る事が多いです。まぁ私は参考にはするものの、決定打にはしません。
PERとかPBRとかは後で説明するとして、なんでそれを信用していないかをココでは話しますね
指標について
株とか始めると皆さんまず
株の勉強しよう
ってなりますよね?それで本とかを買ったり読んだり調べたりすると大体PERとかPBRとかが記載されていて
PERは株価収益率:price earnings ratio (株価/1株当たりの利益)でこれが高いと、利益が小さいのに株価が高い(つまり割高)を表しています。
とか
PBRは株価純資産倍率:price book-value ratio(株価/1株当たりの純資産)でこれが高いと、純資産が小さいのに株価が高い(つまり割高)を表しています
とかって説明を見つけられると思うので
PERを片っ端から調べまくるぞー
いやいや笑
PERじゃなくてPBRを見るべきだよ
調べるのはいいと思います。ただ、それだけを根拠にしている人がいますが…
正気ですか?
そんな数値はあなたが調べる前にとっくの昔に自動化されていて機関投資家たちが調べ上げているので、指標のみで銘柄を探しても意味ないんじゃないかと私は思っています。
じゃあ、バリュー投資ってどうするのさ?
株価が割安なのは、なにかしらの要因があるからです。
それが、「企業の実力」なのか「外部要因で一時的なもの」なのかで話は変わってくると思います。
もし企業の実力不足で他社にシェアを奪われた結果の株価低下ならば、それはもう割安ではなく価値の低下ただそれだけです。逆に外部要因で一時的な下落であれば、その要因が取り除かれた際には株価は本来の価値を取り戻すために上昇しますよね
リーマンショック時の神様
外部要因での株価下落に2008年のリーマンショックがあるかと思うので、それを参考にします。リーマン・ブラザーズが破綻して金融市場がぶっ壊れた中で、バフェットがなにをしていたかと言うと
まさかの銀行株への投資
と言うのもなにも考えずに買い増しているだけならタダのギャンブルですが、神様曰く
アメリカはこれまで成長してきたし、これからも成長するでしょ?だから買ったよ。
実際にこの銀行株投資で莫大な利益を上げているので、神様は正しかった訳です。(今後も正しい選択たり得るかは誰にもわかりませんが…)
そして時は廻り2020年…3月中旬コロナショックでの株の投げ売りは一体何だったんだと言わんばかりの6月でNASDAQの史上高値更新となった訳です。(超異次元金融緩和のマネー流入とか、コロナは収まってないじゃんとか色々あるので一概に比べられないことは承知しています)
まとめると
バリュー投資は様々な要因を踏まえて割安株を探し当てて投資する
難しいですね。
要因を調べつつ総合的に判断をする必要がある戦略です。
グロース株投資
文字通り、
企業の過去・現在・将来での成長性に投資する戦略
バリュー投資は現在の利益を見ていましたが、グロース投資は将来の期待に注目しています。
将来の価値って?
現在赤字の状態でも数年後に市場を独占できるような企業に成長したら、その企業の株価って急上昇すると思いませんか。実際にテック企業を見る際は、現在の収益に価値を見出すのではなく将来の価値を想定して購入を検討する必要があります。なのでバリュー投資では考えられないほどの割高株が人気銘柄だったりします。(AmazonはPER100倍を超えています)
グロース銘柄として有名なのが、
- Amazon
- Apple
- TESLA
- Netflix
他にもたくさんありますが、上記の銘柄は誰でも知っているでしょう
これらの銘柄は各分野のトップとして市場を独占しているため、今後も安定的に利益を得られる可能性が高いです。そのような期待が株価に織り込まれている訳です。
じゃあもうグロース株投資でいいじゃん
正直否定できません。
ただそれを実行できるかは別問題ですが…
投資スタイルにもよるけど…
上で書いたようにグロース株は人気銘柄になるほど、指標で割高を示しています。
当たり前ですよね。利益をあげていないのに株価は将来の期待を織り込んで上昇している訳ですから。
そこで質問ですが、あなたはそんな銘柄に投資できますか?
グロース銘柄は株価が右肩上がりに上昇しているチャートが多いですが、それはつまり常に高値掴みになっているという事です。もし高値で買った後に株価が下落したら、高値更新するまで(場合によっては数年〜十数年)は含み損の状態で保有し続ける(もしくは損切りする)必要があります。
より慎重にならざるを得ないですね。
まとめると
グロース株は大幅な成長が見込める企業の将来の価値について投資する
難しいですね。
バリュー投資と同じように企業の事業内容や市場規模なども調べる必要がありそうです。
高配当投資
みんな大好き高配当株。書かなくてもわかると思いますが
高利回りの優良企業株を保有する事で、インカムゲインとキャピタルゲインを得る投資
夢のような投資方法です
インカムゲインってのは配当金のことで、キャピタルゲインってのは株価上昇に伴う株売買利益のことです。つまり高配当優良株を安く仕入れれば、配当をもらいつつ株売買自体でも利益をあげられるよねってことを目指しています。(インカムゲインのみ目当ての人もいるみたいですが…)
配当金について
「知ってるよ」って人がほとんどだと思いますが、一応説明させてください。
配当金の元ってなに?
企業があげた利益は誰のものかと言うと、当たり前ですが「株主」のものですよね。なので得た利益は株主に還元する(配当金を配る)のも当たり前という訳です。逆に配当金が出せないと株主は怒ってしまうでしょう。なので企業の経営層は時に借金をしてまででも配当金を支払ったりします。(まぁ自分の報酬が株譲渡でもあるので積極的にもなりますよね)
つまり、収益をあげられなくなったり財務が悪化して借金もできなくなると必然的に配当金も配れなくなります。
配当金利回りと企業の価値について
企業が出す配当金の元については説明しました。
次に利回りについて簡単に説明したいと思います。
当たり前ですけど株価が安くて、配当金をいっぱい出してくれる銘柄が一番いいですよね。
だって安い株価でたくさん仕入れて、たくさん配当金をもらえればいい訳ですから。
それを表した指標が「配当金利回り」で、配当金/株価 × 100% で表します。
ただ、株価が安くなるってことは企業の価値が下がっている訳ですよね。
そんな株を自信を持って買えますか?
配当金はもらえるかもしれませんが、株価自体の価値が下がって結局
インカムゲインだがキャピタルロス
になっては、トータルでは損をしてしまうかもしれません。
しかもインカムゲインが得られればまだマシな方です。配当金で説明した通り、収益を分配しているのでそれが得られなくなれば配当金はもらえず株価も含み損になってしまいます。それでも高配当投資家の考えでは
高配当株を更に安く仕込めてラッキー
ってなりかねないので、地獄の底までその株と付き合う可能性があります。
ただ、株価の下落の要因次第ではチャンスの可能性もあります。一時的な下落で上手く仕込めばインカムゲインもキャピタルゲインも得られるでしょう。
まとめると
高利回りかつ優良企業に投資することでインカム・キャピタルの2通りの収益を目指す。安易な買い増しは禁物。今後も収益をあげられるのかを常に考える必要がある。
買うところは簡単ですが、維持するところ(特に損切りなどの決断)が難しそうです。
結局これも企業情報を調べる必要がありそうです。
今回はここまでです。
しっかり戦略を決めて最後まで生き残りましょう
Are you still alive ?
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